不況に強いコインランドリー経営
コインランドリー経営は、景気に左右されにくい安定したビジネスだといわれています。今回は、なぜコインランドリー経営が不況に強いのか、その理由をご紹介します。
衣食住の衣にあたる産業
不況に弱い産業として外食産業や旅行産業がありますが、外食は衣食住の食にあたる産業ですが、自炊や安価なインスタント食品で代替できます。旅行は生活を送る上で必要なものではないので、不況の影響で需要が大幅に減ってしまいます。
洗濯は日常生活を送る上で必須の作業です。どんな不況になっても洗濯を行う人は減らないので、コインランドリーの需要は安定します。
1回あたりの料金が安く節約志向に応えられる
コインランドリーの料金は、8キロのよくあるサイズで300~400円、12キロで500~600円、乾燥が10分あたり100円程度が相場となっています。
洗濯機を自宅に購入するとなれば、12キロサイズの洗濯乾燥機で10万円以上かかるのが相場です。
もちろん10年くらい使用すればトータルコストとしては購入した方が安いですが、一度に10万円の支払いが発生するため不況の影響を受けやすくなります。
コインランドリーであれば、一度に多額の支払いが発生しないため、貯金がほとんどない方でも利用しやすく、不況の影響を受けにくくなっています。
人件費がかからない
不況に弱い産業の特徴として、終身雇用の慣習があります。日本の大企業は終身雇用の慣習によって労働市場の流動性が低く、不況になったときに高給取りだが役に立っていない人を切り捨てるという事ができません。
終身雇用に限らず、正社員を雇用するビジネスモデルでは、経営が悪化しても社員に給料を支払い続けなければいけないというリスクがあります。
コインランドリーの経営では正社員の雇用は必要ありませんので、売り上げは減っているのに人件費が掛かり続けるということにはならないのです。
不況になるとテナントの家賃が安くなる
不況の影響を受けやすい産業として不動産業があります。不況になると節約志向になるため、家賃の高い物件の人気が無くなります。また、テナントの需要が減るためテナント家賃も安くなります。
コインランドリーの経営においては、不動産業界が不況の影響を受ける事で、家賃が安くなり利益率が上がるという現象が起こります。
そのため、むしろ不況になった方がコインランドリーの経営がしやすくなるのです。
不況になると専業主婦が減る
不況の影響で夫の給料が安くなると、専業主婦を続けられなくなり、妻がパートなどを始めるようになります。
共働きの世帯が増えると、毎日洗濯をする人が家庭にいなくなるため、大量の洗濯物が貯まり、週末などにまとめて洗濯を行うようになります。
家庭にある洗濯機ではサイズが小さく何度も洗濯をする必要が出てくるため、そこでコインランドリーを利用するのです。
価格競争にさらされにくい
コインランドリーは、オフィス街や繁華街などではなく、マンション街に需要があります。オフィス街や繁華街にある飲食店などは、狭いエリア内に多数の競合がいるため強烈な価格競争にさらされます。
マンション街にあるコインランドリーであれば、狭いエリア内に多数のコインランドリーがあるという状況が生まれにくいため、利用者はシンプルに近所のコインランドリーを利用します。
そのため、飲食店のような強烈な価格競争にはさらされず、安定した経営が可能です。
不況になると融資を受けやすくなる
不況になると融資を受けて新規事業を始めようとする事業者が少なくなります。そのため、融資をして金利を得たい銀行は金利を下げざるを得なくなります。
また、貸付先が減ってしまうので、銀行側もなんとか貸付先を募ろうと営業が活発になります。
そうなれば、好況のときよりより良い条件で融資を受けやすくなるため、コインランドリー経営にとっては良い状況になるのです。